9/28★さしみ醤油原料比較

「さしみ醤油」とは九州の人が刺身やにぎり寿司を食べるときにつける濃く甘い醤油のことです。九州の回転すしでは当たり前に、メインでこの刺身醤油が置いてあります。私も刺身醤油で育った派なので生醤油では刺身を美味しく食べることができません。
私が普段使っている刺身につける醤油は普通の醤油とだいたい同じ原材料なのですが(そのメーカーのものは普通の醤油が十分に甘いのです)、実はそのほうが珍しいようで、今回スーパーにある「さしみ醤油」の原材料を比べて少し驚きました。
そもそも商品の正式な名称さえ物によって違いました。「さしみ醤油」って色々なんですね。

今回5商品の比較をしますが、同じさしみ醤油でも名称は2つに分かれます。
普通の醤油と同じ「こいくちしょうゆ」と「さいしこみしょうゆ」です。

まず「こいくちしょうゆ」から

 
①「脱脂加工大豆」「小麦」「食塩」「糖類」「アルコール」「カラメル色素」「調味料」「甘味料」


②「脱脂加工大豆」「小麦」「食塩」「糖類」「アルコール」「調味料」「カラメル色素」「増粘多糖類」「甘味料」「ビタミンB1」・・①より増粘多糖類が増えてます。増粘多糖類はその名の通り粘りや食感を出すためのもの。


 
③「脱脂加工大豆」「小麦」「食塩」「糖類」「アルコール」「カラメル色素」「調味料」「増粘剤」「甘味料」「ビタミンB1」・・ビタミンB1は、メーカーでは品質改良剤とあります。日持ちをよくする効果もあるようです。
次に「さいしこみしょうゆ」

 
④「小麦」「脱脂加工大豆」「食塩」「糖類」「アルコール」「カラメル色素」「調味料」「酸味料」「甘味料」・・こちらは「小麦」の方が「脱脂加工大豆」より量が多いようですね。関係ないですが「異性化液糖」ってなんかいいですねw。異性化液糖は低温での甘味感が増し清涼感もある糖なので氷菓でよく使われているようです。


⑤「脱脂加工大豆」「小麦」「食塩」「糖類」「アルコール」「調味料」「カラメル色素」「増粘剤」「甘味料」

もっとシンプルな原材料のさしみ醤油があるかと思ったのですが、なかなかないものですね。
どれがいいとかそういう問題ではなく
製造業者はいろんなものを加え工夫して九州人に一番好まれる生魚専用醤油を作っているんですね。
私はさしみ醤油派なのでたまに東京の寿司屋でさしみ醤油があると嬉しくなります。
九州人にとって「さしみ醤油」はさしみの旨さをさらに増すための大切な調味料なのです。分かってくださいw。